2011年3月2日付、Loud Loop Pressの記事の超意訳・翻訳版です。
Braidのギタリスト、一度耳にしたら忘れられないほど特徴的なヴォーカリストでもあるChris Broachメインのインタヴュー。今回のレコーディングに関する発言はちょっと良いハナシ(たぶん)。
原本はこちらでご覧いただけます。



Bob Nanna(Gt/Vo)、Chris Broach(Gt/Vo)、Todd Bell(Ba)、Damon Atkinson(Dr)から成るポストハードコア・カルテットBraidは、1993年に結成してほんの5年間活動し、2枚のアルバムのあとに最も有名なFrame and Canvasをリリース。

このバンドが解散してすぐ、Braidの心からの歌詞とChrisのうめき声のようなシャウトヴォーカルは2000年代前半に現れた"emo"バンド達の道を開きました。それからの10年間、BobはHey Mercedes、Chrisはthe Firebird Bendとして別々の活動を続けつつも、Braidは2004年に少しの間だけ再結成。そして00年代が明け、彼らは帰ってきました。長く親交のあるPolyvinylからリリースするEPをレコーディング中です。Loud Loop Pressでは、新たなEPについて、そして私たちが2004年に再結成を目の当たりにした後、なぜツアーを行わなかったか、なにが彼らをそうさせたのか、ChrisとBobをつかまえて少し話をきいてみました。

再結成に至る経緯は何だったのでしょう?最後にツアーをしてから、それぞれ連絡は取り続けていたのですか?
Chris:
うん、最後のツアーのあとも連絡は取り合っていたよ。Toddがミルウォーキーからシカゴに来たり、僕がそっちに行けばばったり出くわす程度にね。彼が連絡してくれる内容は、誕生日のお祝いだったり、Braidのリイシュー(昨年、初期作品が再発された)について。それからまた僕たちはよく話すようになったと思う。DamonとBobは、Damonがシカゴに住んでいた少しの間だけ、一緒にCertain People I Knowというバンドをやっていたし。二人のバンドや、また一方だけが出演するイベントにはちょくちょく足を運んでいたよ。幼なじみが旅行でこの街に来たから、みたいな感覚。Bobがたまたまおなじ街でDJをはじめて、一緒にやらないか、と誘ってくれたんで、またつるみはじめた。ちょっとお互いアイディアを持ち寄ろうってなって。そうなったのはDJをした後ってことだけで、いつだったかは覚えがないけど—Braidの曲を回さないかって話したんだ。これがまあ再結成のきっかけ?と言えるのかな。Bobはもちろん嫌がってて、まあ結局いまこんな感じ(再結成する流れ)になってるけど(笑)

新作をJ. Robbinsと一緒に作ることに決まるまで、どんないきさつがありましたか。
Chris:
これは簡単なことさ!僕たちは彼の仕事全てが好きだから。1998年に最後のフルアルバムを録音、プロデュースしてもらって、Burning Airlinesとの6週に渡るヨーロッパツアーでJという人を知った。「やるならまたJにお願いしたい」ってことで満場一致。DamonがJに連絡を取って、彼は「またかよ」って感じだったんじゃないかな(笑)

新作と以前の音源を比べると、どんな感じでしょう?
Chris:
その質問だと、もうリリースされちゃっているみたいに聞こえるなあ。
現在進行形で起こっていることや、10年以上にわたる他の人との共演、そこで研がれた技術(もちろん錆び付いてしまったものもあるけれど)からの影響は少なからずあるよ。でも、BraidがBraidたる所以は聴いて感じ取ってもらえると思う。おかしいだろ。だだちょっとまた4人で集まってみただけなのにさ。Bobと僕が二人で昔やってた感じでちょっとやってみる。するとまあ昔の通りになっちゃうんだよ。あれから全く時間が経ってないみたいに。これは変なことかもしれないけど、ヤバいよね。曲作りはスムーズに進んだし、これで良いと感じた。作曲のとっかかりの部分はみんな忘れてなかったらしい。いつもやってたあの感じ。

新作にからめたBraidのツアー予定があると話にききましたが、これは実際行われる予定でしょうか?
Chris:
みんな職を持っているし、住んでいるところもバラバラだから、リリースしてすぐツアーに発つのはとても難しい。朝9時から夕方5時まで、それこそ月曜から金曜まで仕事をしてる。ああ、僕を除いてだ。僕は大学院の修士課程で、教員の資格を取るのと9時から5時まで働ける技術職も探そうとしてる。健康保険や生活する上でいろいろなお金を払うためにね。Toddはミルウォーキーで一日中先生をやってて、またおなじ理由で大学院にも通ってる。BobはTreadlessっていう会社で、おかしなビデオを作ったり、またその告知をしたり、わけわかんないことをしながら(笑)いつもおもしろおかしいものを一日中追い求めてる。Damonは4finiっていうツアーオペレーション会社で、一年がかりのツアーマネジメントもいくつかやっているようなところで働いていて忙しい。いくつかライブをしたいけど、少しのライブをやりたいっていう以上の約束はできないかな。

2004年に最後のツアーをしてから、私たちはBraidのメンバーがどんな音楽活動をしていたかとても興味を持っています。
あなた達はまだ、それぞれ個別にリリースをしたりしていますか?それとも音楽活動にけじめをつけてしまっていましたか?

Chris:
僕はthe Firebird Bandというプロジェクトを時々やってるよ。昨年Mind Over Matterから7"をリリースして、いまはデジタル販売のみ。Say Helloっていうタイトルだよ。地方のシアタープロダクションに楽曲提供もしている。一番最近のものは、the Firebird Bandで以前ドラムを担当していたTodd Finkleと、Adidas skateboarding Videoに曲を提供したよ。最近は何年間もかけてるソロ作品に集中してる。2曲入りのEPが数ヶ月後にはリリースできるよ。名義は僕自身の名前で、いまはデジタル販売だけやってる。大きく告知をするタイミングをうかがって、自分のレーベルからおとなしくリリースをしてるよ。当分はスタジオプロジェクトだけど、アルバムにできるだけの曲がたまったら、リリースやいろいろの日程を決めるかもね。
最後になるけど、The Firebird Band、The New Constitution、Prairie Cartel、Life at SeaのメンバーとBright Lightsというバンドをやってる。とってもエレクトロニック・ダンスな。ボーカルとギターをメインでやっているけど、ヤバい感じのビートで、エレクトロニック、ドラムは生音。次の数週間でミックスをして、音源をどんな形態でリリースするか考えてる。これからの数ヶ月、シカゴ周辺でのライブも計画しはじめているよ。

Bob:
The City of Filmで沢山ツアーをして、今はソロ活動。少ない荷物で自由に旅行してまわれるのがアドバンテージ。Damonとシカゴに住んでる友人達と8ヶ月だけCertain People I Knowというバンドもやった。実際、今回の再結成で自分の気持ちがいくらか若返ったし、またいろんな人といくつか新しいバンドをラインナップして、音楽を作る気持ちが湧いてきた。
ドラムがやりたい!

Chrisがたびたび「○○ is down」(テンションが低い、とかそういう)という発言をするので、すこし皮肉みたいな感じで訳しました。

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